オンライン診療に伴う緊急避妊薬の調剤について

現在、日本では、処方箋なしで緊急避妊薬を販売することは認められていません。その一方、国（厚生労働省）では予期せぬ妊娠の可能性が生じた女性が処方箋なしに緊急避妊薬を適切に利用できる仕組みを検討するために、薬局での販売方法などについて情報を集めるための調査研究を行うこととしました。よって、この調査研究に参加する、一定の条件を満たす一部の薬局においてのみ、販売が可能とされています。
事業の概要や参加する薬局等はこちらからご確認いただけます。
なお、これまでどおり、薬局では処方箋調剤（対面診療・オンライン診療）の対応が可能です。オンライン診療に伴う緊急避妊薬の調剤については、本ページ下部をご確認ください。

令和3年6月
令和４年８月一部改定

平成30年３月に取りまとめられた「オンライン診療の適切な実施に関する指針」が令和元年７月に改訂され、緊急避妊に係る診療については、産婦人科医または厚生労働省が指定する研修を受講した医師が初診からオンライン診療を行うことが許容され得ると示されました。
また、同指針では、受診した女性は、薬局において、研修を受けた薬剤師による調剤を受け、薬剤師の面前で内服することとされています。

オンライン診療に伴う緊急避妊薬の調剤については、その薬剤の特性や患者の状況等に鑑み、患者は研修を修了した薬剤師による調剤を受けることが求められていることから、令和元年度より各都道府県産婦人科医会との連携のもと、各都道府県薬剤師会において研修会を実施しています。
今般、研修を修了した薬剤師が、オンライン診療に伴う緊急避妊薬の調剤を行うにあたり、「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に沿って、患者や医師に情報提供を行う際の情報提供書の雛形および薬剤師の対応手順が厚生労働省より示されましたので、以下のとおりお示しいたします。

オンライン診療における緊急避妊薬の調剤の手順（イメージ）

薬局での対応として、研修修了者の在籍する薬局では緊急避妊薬の確実な在庫をお願いしています。
管理薬剤師・研修修了薬剤師の確認の上、研修修了者は厚生労働省ホームページに薬局名・対応可能時間・研修修了薬剤師名等が一覧として掲載されます。
同一覧は緊急避妊薬の処方を行う医師や必要とする患者が予め確認するものです。
掲載されている情報が常に正しいものであることが求められているため、在庫をしなくなった・薬剤師が異動した場合等には、薬局の所在する都道府県の薬剤師会にご一報ください。
また、現在、オンライン診療に伴う緊急避妊薬の調剤に関する研修会は、都道府県薬剤師会の主催する研修会のみが認められています。類似した研修会を間違えないようご留意ください。

各都道府県薬剤師会には、令和元年より、年１回を目安とした研修会開催をお願いしております。
他の都道府県に所在する薬局薬剤師の受講を認めるかは、各都道府県薬剤師会の判断によるものです。
地域の医薬品提供体制整備の観点から、自県に所在する薬局の薬剤師の受講のみとしている都道府県薬剤師会もございますことをご了承いただき、薬局薬剤師のみなさまにおかれては、研修機会を逃さないようご留意ください。

同指針、対面診療が可能な医師、緊急避妊薬に関するオンライン診療が可能な医師、ワンストップ支援センター等について以下のとおりご案内いたします。

同研修を受講済みかどうかに関わらず、地域の医療提供体制を把握し、患者・地域住民からの相談等に活用いただくなど、さらなる薬局の活用に繋がる取組をお願い申し上げます。