令和6年6月より、第26代日本薬剤師会会長を務めております岩月 進です。
薬剤師の使命、役割の原点は、薬剤師法の第1条で「薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによって、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする。」と定められているように、「医薬品の提供」にあります。
明治26年の設立以来、日本薬剤師会は、国民の皆さまの健康を守るため、確実かつ適切に医薬品の提供ができるよう、関係機関、関係団体のご協力のもと、「医薬分業」を推進してまいりました。また、地域の薬剤師・薬局の重要な役割として、OTC医薬品等の販売や健康相談など、地域住民の皆さまのセルフケア/セルフメディケーションの支援や、近年、増加傾向にある災害時の医薬品や衛生環境向上に関わる活動などにも積極的に取り組んでおり、本会はそうした取り組みを支援するために、薬剤師の生涯学習支援事業にも力を注いでおります。
国が推し進める「地域包括ケアシステム」は、可能な限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援のサービスが一体的に提供できる仕組みを目指しています。その中ですべての薬局が「かかりつけ薬局」としての機能を持つことが求められています。日本薬剤師会は、地域住民の皆さまに信頼される薬剤師・薬局となるよう、地域の薬剤師会と連携しながら、様々な活動に取り組んでまいります。
加えて、薬剤師の仕事は薬局のみならず、病院薬剤師、行政に務める者、医薬品製造業、医薬品流通業、研究職、そして教員など多岐にわたっており、それぞれの分野で、薬剤師免許を保持する者として、社会に貢献しています。
薬剤師の活動への、皆さまのより一層のご理解、ご支援・ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。