「お薬手帳」は、医薬品のより安全で有効な薬物療法につなげるためのものです。もちろん手帳は患者さんのものですが、薬局や医療機関でその内容を確認してもらうことに意味があります。紙のお薬手帳は、広く知られており、患者さんも医療関係者も、みんなで簡単に情報を見たり書いたりすることができるのでとても便利です。
現在、スマートフォン等(以下スマホと略)のアプリとして電子お薬手帳の普及も進んできています。
いつも持ち歩くスマホの中にお薬手帳がアプリとして入っていれば、手帳を忘れることもなく、また急な場合にも、飲んでいるお薬が確認できるなど、とても便利です。
その一方で、電子お薬手帳の場合、スマホ本体では見せにくかったり、また多くの種類のアプリが存在するため内容が十分に確認できなかったりといった課題もあります。
スマホを利用することにより、持ち運びは便利になったとしても、特定の薬局でしか使えないお薬手帳では困りますよね。それを解決する方法の一つが、電子お薬手帳相互閲覧サービス 「e薬Link(イークスリンク)®」です。
「e薬Link(イークスリンク)®」は、日本薬剤師会が提供する、 異なる電子お薬手帳アプリの内容を、相互に閲覧することを可能にする仕組みです。旅行先での急病など、いつもと違う薬局にかかったとしても、この仕組みに対応しているアプリと薬局であれば、患者さんの同意のもと、薬剤師は電子お薬手帳のデータを閲覧することができるので、安全に患者さんにお薬をお渡しすることができます。
※「e薬Link (イークスリンク)®」は(公社)日本薬剤師会の登録商標です(登録第5957355号)。